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昨日僕は「Paul Simon」「There Goes Rhymin' Simon」「Still Crazy After All These Years」、そして「So Beautiful or So What」をじっくり聴きました。聴いてから参加ミュージシャンを眺めていたら、それぞれのアルバムは前作参加ミュージシャンを微妙に引き継いでいる傾向があることに気が付きました。
(1)「Paul Simon」には、ラリー・ネクテル、ジョー・オズボーン、ハル・ブレインが計7曲に参加しています。Congratulationsには3人とも参加していて、まるでブリッジ同窓会のようです。
(2)「There Goes」はマッスル・ショールズ(以下MS)によるプロジェクト・アルバムの印象が強いのですが、仔細に見ると純粋にMSと言えるのは半数です。Was A Sunny Dayなど、スタジオこそMSですが所属ミュージシャンは一人も参加していません。
Something So RightとAmerican Tune、この2曲はずいぶん雰囲気を異にしていて、特にAmericanは別格という感じですが、実はベーシック・トラックの3人が共通でした。ボブ・ジェイムズ(P)、ボブ・クランショー(B)、グラディ・テイト(B)です。ただしアレンジとスタジオが違っていて、音の差は違いはこの違いなんでしょうね。
(3)「Still Cray」の冒頭2曲は、何とMSリズム隊です。更に前作で重要な活躍をしたボブ・ジェームズがアレンジしています。最もニューヨーク的と評されるこのタイトル曲がマッスル・ショールズ・サウンドであるということは、もっと議論されてもよいことではないでしょうか。
そして3曲目から、トニー・レヴィン(B)、スティーブ・ガッド(B)が7曲参加しています。ボブ・ジェイムズ(P)も3曲参加してニューヨーク・サウンドが作られています。
チャード・ティー(P)参加はGone At Lastのみです。何となくリチャードはこのアルバムの代表ミュージシャンのような気がしていましたが、意外にもこの曲のみでした。
「Paul Simon」にはブリッジの名残がありましたが、「There Goes Rhymin'」は心機一転、マッスル・ショールズが中心でした。そしてその中核は「Still Cray」にも引き継がれていました。
さらにマッスル・ショールズはこの後、アーティの「Watermark」の中核を成します。
長文失礼しました。
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