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<外伝>
あの界隈では、ネタが大きい・安い で有名なお寿司屋さんを出たあと、シャツを見たいというバキチ(&添乗員A,B)と別れ、ギブソンへ行くマーク、ラリーと地下鉄の入り口へ。
「160円ですよ〜」というと、マークは千円札を出して慣れた手つきで自販機で切符を購入。
ちょうど電車が入ってきたので、「これに乗ろう!」と急いで改札を通り抜け車内に飛び込むと、マークが、「ダメダメ、降りてきて!」と叫ぶ。
彼の指さす方向を見ると、ラリーがまだ手のひらのうえで小銭を数えています。(^^;;) ぴったりのお金で買いたかったらしい。
ということで、一台見送って次の電車に乗込む。
次の駅で座席が空いたので、私を真ん中に三人仲良く座ります。
ラリーが手に持っているフェンダーのカタログを見つめ、
「ねぇ、これからギブソンに行くのに、これ持ってたらマズイよね?」
「大丈夫さ、ヘーキ、ヘーキ!」とマーク
「………、いや、やっぱりマズイよ」
「わかった、じゃこうしよう!」
と、やおらカタログを取上げ、ムリヤリ四つ折りにしてジーパンのおしりのポケットにつっこむマーク。パンパン!と上から叩いて、
「ほら、見えない。これで大丈夫!!!」
あぁ〜、あんなに喰い入るように見ていたカタログをぐしゅぐしゅにしちゃって... でも右側には妙に納得しているラリー。冊子といえども「本」と名の付くものを傷つけることのできない私には、ちょっと痛々しい光景だったが、二人が良いなら黙っておこう。
銀座に到着し、ラリーに「ギブソンの場所は判っているの?」と訊くと、
「大丈夫!地図をもらったから」と。
そこでその地図を見せてもらうと、なんてチョー大まかな略図。
こりゃ外国人二人きりで放ってしまったら辿り着けない と思い、
「ここまで案内するから、着いてきて」と誘導。
道々、
「武道館には来たの?」と訊かれたので、「えぇ!」
「東京ドームも?」「もちろん!」
「2日間とも?」「当たり前!」
「札幌も行くから!」「ええっ〜〜〜!!!!」
(声音と目の色に"crazy" と滲み出ていたのを見逃さないわたしであった)
「じゃ、また会えるね」
なんてことを話しながら、数分後、無事二人をビル上階行き入口前まで。
2日後の再会を約してお別れしました。
ちなみに、場所は1Fに HARRY WINSTON という宝飾店が入っている大層な構えのビルです。(えぇ、確かに向いはみずほ銀行、近くに Bulgari はありますが、この2つだけが目印では、銀座になじみのない日本人にもムズカシイと思います)
<おまけ>
すすきのでお店を出たあと、彼らをタクシーに乗せるまでのほんの少しの間、雨がかなり降っていたので、銘々、傘を差掛けて歩きました。
私はラリーといたのですが、「このシチュエーション、日本では"相合い傘"っていって、恋愛の第一歩なのよ(The first step of love.)」と言ったら、いたく気に入ったらしく「相合い傘……」と何度も呟いていました。
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