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Phil Ramoneの著書の紹介(1) 大口洋一 08/1/26(土) 23:21 [未読]
┣ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(1) イッシー&バッシー 08/1/27(日) 15:06 [未読]
┣ Phil Ramoneの著書の紹介(2) 大口洋一 08/1/27(日) 17:39 [未読]
┃┣ Acetone Rhythm Ace こうもり 08/1/28(月) 8:00 [添付] [未読]
┃┗ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(2) こうもり 08/1/28(月) 8:08 [未読]
┣ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP 大口洋一 08/2/2(土) 21:40 [未読]
┃┣ すばらしー こうもり 08/2/3(日) 1:22 [未読]
┃┣ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP イッシー&バッシー 08/2/3(日) 8:05 [未読]
┃┗ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP 黒ぎたあ 08/2/3(日) 18:57 [未読]
┗ Re:Phil Ramoneの著書の紹介(4) リハーサルの効用 大口洋一 08/2/10(日) 16:26 [未読]
 ┗ なるほどねー こうもり 08/2/10(日) 19:45 [未読]
 ┗ Re:なるほどねー 大口洋一 08/2/10(日) 23:47 [未読]

Phil Ramoneの著書の紹介(1)
 大口洋一 E-MAIL  - 08/1/26(土) 23:21 -

引用なし
パスワード
   この本、おもしろいです。amazon.jpで買えました。
抜粋して紹介します。

Making Records - The scenes behind the music
by Phil Ramone with Charles L. Granata, 2007, Hyperion

Track14 p160

ポール・サイモンと初めて会った日を決して忘れない。

最初の共同作業は1972年のことで、ポールのヒット「僕とフリオと校庭で」
であった。ポールは最初のソロアルバム「ポール・サイモン」を製作中で,
わたしはセッションのエンジニアをしてくれと依頼されたのだった − ポー
ルの長年のエンジニアでありプロデューサーのロイ・ハリーが参加できない
という理由で。

ある日の午後,わたしのスタジオの電話が鳴った。
「こちらはポール・サイモンです」と向こう側の声がいう。
「そうだろうね」とわたしは答えた。エンジニアの誰かが,からかっている
んだろうと思ってのことだ。
「いや,本当にポール・サイモンです」と相手は言う。「あなたが優れたエ
ンジニアだと聞きました。いま,ソロの仕事に取り組んでいるんですけど,
一曲あなたと仕事が出来たら良いと思っています」
その頃,ロイ・ハリーはコロンビア・レコードで最も進歩的なプロデュー
サーで,わたしは彼を尊敬していた。

サイモン&ガーファンクルの「ブックエンド」や「明日に架ける橋」は高い
音楽性と技術的な水準を反映していた。両者ともわたしに製作の可能性を見
開かせてくれた。

<中略>

ギタリストのデビッド・スピノザがリハーサルしていた時,ソリッド・ボデ
ィのエレキギターをアンプをオフにして弾いていた。彼のピックが打楽器的
なチャカ・チャカ音を出すのにわたしは気がついた。調性も無いし,小さな
音だったが,好きな音だった。わたしは,アンプを入れる代わりに,マイク
ロフォンをデビッドのギターの前に直接置いてみた。

ポールはバンドに合わせて「僕とフリオ」を通しでやってみた。わたしは
テープを回した。ポールのアコースティック・ギターとデビッドのギター奇
妙なリズム音の組み合わせが新たに打楽器的な音を作り出した。録音を再生
してみると,ポールは「これは気に入った」と言い,わたしはポールに喜ん
でもらったことに感激した。そして,彼のレコードのひとつに新鮮な音をも
たらす何かに偶然出会えたことに感謝した。

わたしのスタジオで,また,ポール会えるかどうか,その時は,わからなか
った。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@ntaich096132.aich.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(1)
 イッシー&バッシー E-MAIL  - 08/1/27(日) 15:06 -

引用なし
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   ▼大口洋一さんの投稿:
>ポールはバンドに合わせて「僕とフリオ」を通しでやってみた。

これを読んでたまらなくなり、午後ずっとフリオを歌っていました。
いったん乗るととまらなくなりました。

大口さん、ありがとうございます。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)@user048100.htv-net.ne.jp>

Phil Ramoneの著書の紹介(2)
 大口洋一 E-MAIL  - 08/1/27(日) 17:39 -

引用なし
パスワード
   Track2 P36

「恋人と別れる50の方法」冒頭でのドラムの拍子を覚えているかな?
偶然発見したのは、幸せなアクシデントだった。
「恋人と別れる50の方法」のバンドのトラックを録音する日、ポールは調整
室でギターでメロディーを弾いていた。それまで彼はRhythm Aceの電子ドラ
ム・マシンで遊んでいて、サンバ・ビートがこの曲に合うなと思いついてい
た。
スタジオの中では、スティーブ・ガッドがウォーミング・アップしていた。
彼のいつもの録音前の練習に続いて、彼はdrum-corps スタイルのストリー
ト・ビートをたたき始めた。その正確さは、人を引きつけるものだった。
ポールは開いたドアから、その頭にこびりつくリズムを聴いて、ギターを弾
くのを止めた。彼はスタジオに飛び込んだ。「それが良いよ、スティーブ」
と彼は言い、「もう一度演奏してよ」と言った。ガッドがスネアを叩くにあ
わせてポールはギターを掴み、メロディーを唄い始めた。驚くべき組み合わ
せで、ポールは上機嫌でこう言った「フィル、この歌を始める方法が今分か
ったよ!」
この瞬間に「恋人と別れる50の方法」の性格は変貌をとげた。スティーブの
偶然の出来事が貢献してその歌のシングルをビルボードのホット・100チャー
トに押し上げる原動力となり、この歌が入ったアルバム「時の流れに」が197
6年のグラミー賞アルバム・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

訳注:drum-corpsスタイルのストリート・ビートって何でしょうか?誰か
教えてください。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@ntaich117036.aich.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp>

Acetone Rhythm Ace
 こうもり E-MAIL  - 08/1/28(月) 8:00 -

引用なし
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【添付ファイル】 〜添付ファイル〜
[削除されました]
   >それまで彼はRhythm Aceの電子ドラム・マシンで遊んでいて、サンバ・ビートがこの曲に合うなと思いついていた。

これですな。今でもヤフオクで売っていたりします。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SV1; SLCC1; .NET CLR 2.0.50...@q026202.ppp.asahi-net.or.jp>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(2)
 こうもり E-MAIL  - 08/1/28(月) 8:08 -

引用なし
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   >訳注:drum-corpsスタイルのストリート・ビートって何でしょうか?誰か
>教えてください。

マーチングバンドがストリートを行進するリズム、というニュアンスかな?
いわゆるストリートミュージックではなくて。

こういうのでしょう。
http://jp.youtube.com/watch?v=SVMiHC2Bj6k


だから、このときまさに、50waysのイントロのもとになるリズムを、スネアをタラタラタラとロールしながら叩いたんだと思います。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SV1; SLCC1; .NET CLR 2.0.50...@q026202.ppp.asahi-net.or.jp>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP
 大口洋一 E-MAIL  - 08/2/2(土) 21:40 -

引用なし
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   MAKING RECORDS - The scenes behind the music
by Phil Ramone with Charles L. Granata, 2007, Hyperion

Track 18 Greetings from Central Park

Page 210-216

1981年、それはバーブラ・ストライザンドの野外ショーから14年後、ポー
ル・サイモンが、セントラル・パークでのコンサートを考えていることを話
し始めた。

その時までにポールは、ソロ・レコーディングとコンサート・アーチスト、
そして何度ものテレビ出演の成功を享受していた。その後彼の映画「ワント
リック・ポニー」に主演していた。セントラル・パークでの注目度の大きい
コンサートが、とりわけ多くの観衆の前に彼を見せることになり、大衆に彼
の社会的意識と気前の良さを強調することになるだろう。

「サタデイ・ナイト・ライブ」のプロデューサーであるローン・マイケルズ
はそのイベントをプロデュースし、テレビ放映用に編集する仕事を持ちかけ
てくれた。プロデューサーのロイ・ハリーと私が音響を監修し、アルバムを
共同製作することになった。

ポールがそのアイデアを話してくれてから、そんなに間をおかないうちに、
アート・ガーファンクルが参加すること、コンサートはサイモン&ガーファ
ンクルのショーとして宣伝されることを聞いた。このアイデアは魅力的なも
のだ。公園に集まる驚異的な数の聴衆に向かってプレイするだけでなく、何
百万人のもの人たちに向けてテレビ放映されるのだから。

お互いのソロ・レコードやショウに時々出演することから離れても、ポー
ル・サイモンとアート・ガーファンクルはフルのコンサートを一緒には何年
もやっていなかった。そして再会は危機的状況に満ちたものとなっていった。
世間によく知られたとおり、ポールとアートの関係は悪いものだった。彼ら
を個人的に知っている者にとっては、それは難問だった。子供の頃からの友
だったとはいえ、彼らは完璧に反対だった。わたしが知っている兄弟のなか
で、最も強烈に言い争うのだった。それでもハーモナイズすると、純粋な魔
法となった。

ハドソン・シアターでリハーサルを開始した。初日から流血が起こるかもし
れないとわたしは思った。最も基本的決定事項、すなわちショーのコンセプ
トについて言い争いとなった。

そのプログラムはソロ・コンサートとして着想されていたので、ポールは
アーティと共に、ポールのバンドを使うことを考えた。ポールは既にホーン
とリズム・アレンジメントを全曲に完成しており、そして彼とアーティがサ
イモン&ガーファンクルとして有名にした数々の歌にマッチしたものだった。
しかし、アーティはポールのバンドを使うことを不快に思った。曲目リスト
が出来たとき、アーティはブツブツと不平を漏らした。理由は、ポールがソ
ロのヒットを数曲唄うのに、アーティが一曲しかないからだった。また、リ
チャード・ティーが「明日に架ける橋」のピアノをオリジナルのレコードの
ように弾けるのかどうかを非常に気にしていた。アーティは「僕は、もうこ
んなの止めて、昔の僕らのように、ギターと二人のボーカル、が良いのだと
思う。」と言った。

わたしは賛成しなかった。「進歩は進歩ですよ」「あなた達は、4〜5曲は
昔のようにギターと声だけで古い曲をやるチャンスはあります。でも、お二
人は「明日に架ける橋」を本格的アレンジでやるべきです」とわたしは言っ
た。
最終的に妥協点にたどり着いた。彼らはバンドを使い、しかし、数曲はクラ
シック・サイモン&ガーファンクル・スタイルで唄う。しかしリハーサルの
おわりまでいさかいが続いた。そのほとんどはつまらぬもので、何故始まっ
たかを覚えていないくらいだった。その週、誰もがコンサートが中止になる
と思う瞬間が何度もあった。

ポールとアーティだけが問題ではなかった。

ショーの数日前、テレビの中継放送トラックが、セントラル・パーク内の橋
の一つで立ち往生し、トラックの屋根を剥がすことなく通過させるためには
タイヤの空気を抜く必要があった。

<中略>

ドレス・リハーサルの日が遂にやってきた。2日間に渡って地面を濡らした
雨が止み、天候は翌日のショーを保証してくれるようだった。わたしたちの
リハーサルと音響チェックは予定通り6時に始まった。

アーティが到着したとき、周りを見回して彼が言った「カメラが入るなんて
話してくれなかったじゃないか。」わたしはショックだった。「このショー
がテレビ放映されるのは承知済みのはずでしょう。だからドレス・リハーサ
ルと音響チェックには通常のとおりカメラが入るんです」とわたしは彼に注
意を促した。

「髪の毛も良くないし、カメラ向けの衣装を着ていない!」とアーティは言
ったが、彼のジーンズとシャツは、リハーサルには適当だと見えた。しかし、
アーティはもっと上等なものが必要だと感じたようだ。

彼はいなくなった。

音響チェックを行う時間は午後9時までしかなかった。ニューヨーク市の公
園管理部長のゴードン・デービスは、終了時刻については譲る気がなかった。
音響チェックはアーティ無しに始めることになった。そして彼が戻ってきた
とき、ましな服装とこざっぱりした髪をしていたが、ほとんど終了だった。

9時になると、管理部長のデービスは「外側PAのスイッチを切ってほし
い」と言い出した。私たちは、ステージ・モニター以外のアンプのスイッチ
をきった。「聞こえないよ」とアーティは不平を漏らした。

「あなたたちは、ステージで聞こえるだけの音でライブをやるんです」とわ
たしは言った。「いずれにせよ、明日は観客がそそり立つのも聞こえないん
ですよ。劇場で演奏するのとは違います。」

リハーサルを終了させると、警察官が一人、わたしに寄ってきて言った。
「音圧計でデシベル値を測定したんだが、そんなに高くないですね。」「も
しも演奏中に85デシベルを超えたら、公演中止ですからね。」

わたしはタワーとディレイを備えたアンプ・システムを設計したことがあっ
て、良い音を、大きい音を、出したものだ。「なんてことだ」って思った。
ピークの時は100デシベルを超える、間違いない。

いつもは冷静なわたしだが、猛烈な勢いで管理部長に迫った「これはニュー
ヨーク・フィルハーニー交響楽団ではないし、でもレッド・ツェッペリンで
もないんですよ。サイモン&ガーファンクルは柔らかな甘い声なんです。ち
ょっとだけボリュームを上げなきゃ」

管理部長は見解を変えようとはしなかった。

ショーの2日前からファンが公園内でキャンプを始めた。彼らは雨を堪え忍
び、疲れ果てていた。1967年頃のストライサンドの時を思い出した。私は言
った「この人たちの何人かは数日間ここにいるんですよ。明日のコンサート
が聞こえないんだったら、きっと暴動になりますよ」彼は「暴動になるって、
あなた(フィル)に何故わかるんです」と尋ねた。私は「あのね。グレー
ト・ローン(大芝生)を大勢が埋め尽くすんです。その聴衆が、もし、コン
サートをちゃんと聴けなかったら、とてつもなく不機嫌になるでしょ!」

その次の日の午後までに、セントラル・パークは人々で埋め尽くされた。シ
ョー・タイムが少しずつ迫るにつれて、警官がメーター片手に会場を歩き回
るのが見えた。おもしろかったので、舞台裏に行き、ポールに管理部長の命
令とメーターを持った警官について注意した。

ポールは言葉少なかったが、彼が考えているのが分かった。

予定通りに開始することが最優先だった。テレビ・ディレクターのマイケ
ル・リンゼイホッグが、空が夕暮れから暗闇へ変遷する絵を撮りたがってい
たからだ。わたしたちは聴衆を1時間ほど待たせていた。エド・コッチ市長
が登場して「レディス・アンド・ジェントルメン! サイモン&ガーファン
クルです!」とアナウンスすると、会場は興奮のるつぼとなった。

アーティとポールが飛び出し、最初の2曲を歌った。「早く家へ帰りたい」
の最後に彼は聴衆の反応をみていた。「近所でコンサートやるのは最高です
ね!」と、まるでコーヒー・ハウスでライブをするときのように言い「聞こ
えますか?」と聞いた。

「ノー」と聴衆から叫び声が上がり、
「音を上げてよ、フィル」とポールが叫んだ。

わたしは心からの笑顔となり、公園管理部長は、はらわたがが煮えくりかえ
った。市長と聴衆がわたしの味方だったので、管理部長はボリュームを下げ
ろと命令する方法が無かった。

料理のテーブルの近くに聴衆を立ち入らせないフェンスが出来ていて、けっ
こう貧弱なのに気が付いた。近くの警察官に尋ねてみた「あれでどうやって
人をストップするのでしょうか?もしも彼らが食料めがけて押し寄せた
ら?」すると警察官は「心配要りませんよ。もしも群衆が行儀良くしている
限り、あなたの邪魔はしません」

そんな答えを聞きたい訳じゃなかった。
「もしも行儀良くなかったらどうなんだ?」と尋ねてみた。
警官は首をかしげながら、「向こうに池があるでしょう、デルコート・シア
ターの裏に。変な魚とゴミで一杯なんですけどね。群衆が押し寄せてきたら、
わたしに続いてください。池に飛び込むんですよ、すぐにね」

わたしの恐れは根拠の無いものだった。聴衆の行儀良さは非難の余地が無か
った。

帰り支度をしていると、あの警察官が寄ってきて言った「幸運だね。ショー
の間は何の問題もありませんでしたよ。強盗もなし、喧嘩もなし、話題にす
るような緊急事態は何も無し」

コンサート後の雰囲気には全く驚かされた。舞台裏へ行こうとしても、通路
はみな混雑していた。今まで見たことのない光景だった:人々はろうそくの
灯火を持ち、大きなラジカセで、たった今コンサート中に録音したカセッ
ト・テープを再生していた。聞こえてくるのは鳴り響くサイモン&ガーファ
ンクルの音楽だけ、どこを向いても同じだった。

ダウンタウンでのささやかな打ち上げパーティで、わたしはポールとアーテ
ィを注視した。

その夜、彼らは、音楽を書いたり演奏したりプロデュースするものが願って
いることをやってのけた。すなわち聴衆を圧倒したのだ。二人は、週の間中
ケンカを繰り返していたが、ほんの短い間協同し、今はまた、部屋の反対の
隅でそれぞれのゲストに応対している。わたしは考えた「ポール・サイモン
とアート・ガーファンクルは分かれてしまったのかもしれないが、彼らは常
に信じがたいほど融け合うハーモニーで結ばれているんだ」と。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@ntaich354240.aich.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp>

すばらしー
 こうもり E-MAIL  - 08/2/3(日) 1:22 -

引用なし
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   大口さん、すばらしい訳をありがとうございます!
読んでいて涙が出てきました。

私が過去に読んだ81CP情報の中で、もっともリアルで詳細なものでした。
ほんとに、ありがとうございます。

いろいろコメントしたいんですが、感動と衝撃で考えがまとまりません(笑)またあらためて。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SV1; SLCC1; .NET CLR 2.0.50...@q026202.ppp.asahi-net.or.jp>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP
 イッシー&バッシー E-MAIL  - 08/2/3(日) 8:05 -

引用なし
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   ▼大口洋一さんの投稿:
>「ポール・サイモンとアート・ガーファンクルは分かれてしまったのかもしれないが、彼らは常に信じがたいほど融け合うハーモニーで結ばれているんだ」と。

ほんとうに感激しました。
大口さん、ありがとうございます。
お元気そうで、何よりです。

公園管理者は騒音苦情を恐れる。
でも演奏者と聴衆はグレイトな音を求める。
レコードに収められなかったポールのMCと聴衆の反応、など、
目からうろこが落ちる思いです。

僕も1981年秋、2枚組のLPを聞いたときの感激を思い出しました。
きょう、また聞いてみます。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)@user048100.htv-net.ne.jp>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(3) - 81CP
 黒ぎたあ  - 08/2/3(日) 18:57 -

引用なし
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   ご無沙汰しています。

これは、凄い、興味深い話ですね〜

>子供の頃からの友だったとはいえ、彼らは完璧に反対だった。
>わたしが知っている兄弟のなかで、最も強烈に言い争うのだった。
>それでもハーモナイズすると、純粋な魔法となった。

>コンサート後の雰囲気には全く驚かされた。
>今まで見たことのない光景だった:人々はろうそくの灯火を持ち、
>大きなラジカセで、たった今コンサート中に録音したカセッ
>ト・テープを再生していた。聞こえてくるのは鳴り響くサイモン&ガーファ
>ンクルの音楽だけ、どこを向いても同じだった。

>わたしは考えた「ポール・サイモン
>とアート・ガーファンクルは分かれてしまったのかもしれないが、彼らは常
>に信じがたいほど融け合うハーモニーで結ばれているんだ」と。

この辺りの記述は、特に胸にグッときますね(^^)
まだまだ多くの逸話がありそうな、伝説のコンサート…
一冊の本が出来そうですね。

大口さん、感謝です。
<SCQLWIBBXPPV (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@210.238.252.126>

Re:Phil Ramoneの著書の紹介(4) リハーサルの効用
 大口洋一 E-MAIL  - 08/2/10(日) 16:26 -

引用なし
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   MAKING RECORDS - The scenes behind the music
by Phil Ramone with Charles L. Granata, 2007, Hyperion

Track 2 The Music That Makes Me Dance

Page 41-43

録音リハーサルの効用はなんだろうか?

ポール・サイモンの「母からの愛のように」がリハーサル・テープが真に救
命具となる良い例だ。ポールは,アコースティック・ギターとボーカルでこ
の歌のデモ・テープを作っていて、その翌日、ゴスペル分野に精通したボー
カル・グループのディキシー・ハミングバーズとリハーサルをした。

ゴスペル・カルテットのうちでもディキシー・ハミングバーズは、最も才能
に富み、多芸多才であった。1920年代のジュビリー・ゴスペル音楽の伝統に
しっかりはまっているのに、そのサウンドはハード・ゴスペル、ブルース、
ジャズやポップの要素を取り入れていた。彼らの顕著なスタイルの秘密はtri
ckerationで、それは、リード・シンガーのアイラ・タッカーが完了する直前
にグループのメンバーが音を重ねるテクニックだ。タッカーは肉体的な演奏
者で、ジャンプしたり、叫んだり、膝を折って祈ったりするので、聴衆との
間には大きな相互作用があった。

リハーサルをセッティングしながら、どうすれば、このグループをボーカ
ル・ブースに適応させられるのかと考えた。「母からの愛のように」は、
ブースで録音する類の歌ではない。ましてやディキシー・ハミングバーズも
閉じこめられることに慣れたグループではない。この問題を解決するために
は、彼らを円形に座らせ、(メンバーのお互いの声が良く聞こえるようなっ
た)。そして、ノイマンU47マイクロフォンを一本、彼らの中央にぶら下げ
た。第2のマイクをポールの前に置いた。

リハーサルは素晴らしかった。ポールがギターを弾いて唄う間、誰もがマイ
クの周囲に集まり、唄い、頭を振り、足を踏みならし、手を打った。何年も
の間で、最も気ままな演奏だった。このセッティングでは、そのグループの
手の中で、この歌が崇高なレベルまで持ち上げられた。はしゃぎ回り、気取
らない演奏で、楽しかった。歓喜の具体化であった。

この時のグルーブの伝わり方は、よそ見をしていられないほどだった。それ
で、翌日の本番に強く期待することとなった。

話の決め手は、翌日に「母からの愛のように」を再録音しなかったというこ
とだ。

完成させようとしたとき、私たちには、ぴったりくる感覚が得られなかった。
全員の努力にも拘わらず、昨日聞いたような、建物を揺らすような熱狂的演
奏にならなかった。

全員の記憶を呼び覚ますため、リハーサルのテープを引っ張り出し、ポール
とディキシー・ハミングバーズをブースへ呼び込んだ。彼らはコンソールの
周りに集まり、聴いた後で、昨日のリハーサルのようにすぐに伝わるグルー
ブを生み出すことが出来なかったと言い出した。わたしは言った「それなら、
これ(訳注:昨日のリハーサルの録音)を使いましょう」と。やらなければ
いけないことはバンド(ポールのエレキ・ギターとデビッド・フッドのベース、
ロジャー・ホーキンスのドラムス)をオーバーダブすることだった。この複合
作品が、最終的なレコードとなった。

レコードの魅力に貢献するものが、意図的なものか偶然の出来事かが、ある
いは最終の録音に小さな欠陥があるかどうかが重要だろうか? わたしは気
にしない。レコードが良いものであるためには、音楽的にあるいは技術的に
完璧である必要はない。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@ntaich185074.aich.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp>

なるほどねー
 こうもり E-MAIL  - 08/2/10(日) 19:45 -

引用なし
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   >レコードが良いものであるためには、音楽的にあるいは技術的に
>完璧である必要はない。

フィル・ラモーンらしい言葉ですね。
完全主義で粘着質のロイ・ハリーとはずいぶん違いますな。

大口さん、ご苦労様です。
この本買いました。読んでませんけど(苦笑)
巻末に索引がついているので、ターゲットの記述を見つけやすいですよね。
索引でみると、あたりまえですが、Billy JoelとPaul Simonの登場回数が圧倒的に多いですね。
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SV1; SLCC1; .NET CLR 2.0.50...@q026202.ppp.asahi-net.or.jp>

Re:なるほどねー
 大口洋一 E-MAIL  - 08/2/10(日) 23:47 -

引用なし
パスワード
   ▼こうもりさんの投稿:
>巻末に索引がついているので、ターゲットの記述を見つけやすいですよね。

そう、まず索引に付箋をはり、それから目ざすページを読むという読み方
しました。(大笑)

この本、Philの話を録音してから共著者がまとめたようですね。
あちこちにいろいろなアーチストの話がちりばめてあって、
宝探しのような読書です。(笑)
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@ntaich185074.aich.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp>

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