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「グーグルとウィキペディアとYouTubeに未来はあるのか?―Web2.0によって世界を狂わすシリコンバレーのユートピアンたち」
アンドリュー・キーン (著), 田中 じゅん (翻訳) (株)サンガ、2008
という本にPaulがWeb2.0について語っているところがあります。
第4章で、タワーレコードが閉店し、音楽データがネットからダウンロードできる(合法も非合法も含め)現実を眺めたあと、こんな文があります。
「2006年10月の下旬、私はポール・サイモンと、Web2.0革命によって音楽ビジネスはどういう変化を受けるか、ということについて語り合った。(中略)トップ・レベルのレコーディング、彼が言うところの「この上なくゆっくりと手を入れた」アルバムをいま制作するためには、理想的にはたっぷり1年はかかるだろうし、トップ・クラスのミュージシャンのコストを考えると100万ドルが必要だろう、とサイモンは説明した。しかし、と彼は続けた。こうした投資はCDがますます売れなくなっているいまのマーケットでは回収できないだろう。そうすると、最高のミュージシャンを揃え、レコーディングに十分な時間をかけることが経済的に実行不可能になるので、レコーディング・アーチストが創り出す音楽の評判は必然的に危うくなる。(中略)
しかし、サイモンは反感を抱いているにもかかわらず、彼が手に負えない山火事にたとえたWeb2.0革命を受け入れている。(中略)『ルック・アット・ザット』の最後の一節を思い起こして言った。「You might learn something(何かを学べるかも知れない)」でもそんなことは誰にもわからない。「 But anyway you've got to go(でも、どっちみち君は行かなきゃならないんだ)」。」
Web2.0って、何かの規格かと思っていたら、どうも、ユーザー参加型のWEB概念みたいですね。まだ、全部読んでいませんが著者は結構斜めに構えている感じです。
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