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GACHAさん、お手製の年賀状ノンビリ待ってます。今年はどんな装丁でイラストなのか
とっても楽しみです。
僕は最近夜はギターを練習しながらDVDを見ています。前から大好きだった黒澤明監督の
作品を見ています。もう何度目になるかなぁ、「蜘蛛巣城」が凄い良かったです。
シェークスピアの「マクベス」を時代を戦国時代に置き換えているんですが「マクベス」の最も
優れた翻案化の作品だと世界中で言われてます。
映画全体に能の形式を大胆に取り入れて、三船敏朗、山田五十鈴の二人には能の面(おもて)になるように
支持を出し、立ち居振る舞い、所作も能の形をふんだんに使っています。
原作を超えたと言わしめたのは何と言ってもラストで三船が矢でいられる場面。
数えられないほどの矢が三船目がけて飛んで行くんですが、三船に刺さる矢は
衣装の下に板を入れ、矢の中を空洞にしてテグスを通して刺さるようにしています。
ところが三船の傍の柱や壁に刺さる矢は弓道の師範級の人達がズラリと並んで一斉に矢を討つんです。
実際は離れた所に刺さっているんですが、望遠レンズで撮っているので、すぐ、間近に刺さっているように
見えるんですね。危険な撮影だったのは確かで三船俊郎はB-29が自分を目がけて飛んでくる夢を何ども
見たそうです。よほど怖かったんでしょうね。
この映画はロンドンの王立劇場の世界の名だたる監督が招かれた中、こけら落しでオープニング作品として
上映されました。王室の人達も黒澤明を観たんです。女性は上映終了後、黒澤監督にとにかく怖かったと
話しかけたそうで。黒澤監督は「乱」でもシェークスピアの「リア王」を下敷きにしています。
城のセットも凄いけど、映画も怖くて凄いです。一見をお薦めします。
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