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全く関係ないお話で恐縮ですが…
高校時代に新選組にハマってから、熱に波はあるものの
(今は昨年のNHKBS時代劇「新選組血風録」が地上波放送(日曜日13:05〜)されているので、個人的にちょいと盛り上がっていますw)
新選組マンガだけは継続して、「(中身吟味せず)とりあえず買っちゃう」習慣が身についています。
作品の質や解釈にがっかりすることが多いのですが、最近じわじわと出版が増えてきまして(静かにブーム?)
「お、これは」という気に入り作品もいくつかあります。
その中の一つ。
4月末講談社発行の短編「とんがらし」モーニングKC 桐村海丸
が秀逸でした。(全1巻)
新選組結成前の試衛館の生活が中心(原田と沖田がメイン)の
詩篇もしくは俳句のような、削ぎきった短編19話からなっています。(最後の3編のみ上京以降)
ほとんど説明がないので新選組の基礎知識がないと、わかりにくいかも。
それでも作品世界の味わいは損なわれないと思います。
知っていたら、なおさら深い。
語られていない彼らのその後を想像して、深読みして切ないです。
まァ、絵の人ですね。
うまい。
江戸時代の風情がちょっと引いたカメラ目線で淡々と歳時記のように描かれています。
味のある挿絵のような雰囲気がコマに入って、マンガになっている感じ。
緻密じゃないのに、質感、空気感があって、汗やむせかえるような草のにおい、雨上がりの湿った蒸気、凍える雪の日の空気まで伝わってきます。
あるシーンでは
夜の静寂(しじま)に遠くから聞こえてくる三味線の音やカモメの声が描かれます。
小さく岸辺を打つ波の音まで絵から聞こえてくるみたい。
(音が聞こえてくる絵に憧れます〜)
読んでいる時は普通にさらりと読んじゃったのですが(あ、もちろん、いいなぁ〜上手いなぁ〜と思いつつ)
読み終わった後から余韻がひたひたと押し寄せてきて、
いつまでもその世界観にひっぱられています。
で
お気に入りになっているんですが、ここで何を言いたいかというと
タイトル「とんがらし」
帯に「花言葉、旧友」と。
はい、
それだけでございます(笑)
ってか、新選組の皆さんは一部を除いて早死になさっているんで
S&Gの歌のように、人生の年輪を重ねたイメージは全くないんですが
昔を懐かしんで振り返ることもないんですが
そもそも
ものすごく日本的情緒なんですが
ちょっぴり嬉しくてときめくワタクシでありました。
チャンチャン♪
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